よく見ればヌートリア

自分用の記録

【感想】激富2021「End of the day〜あすくる〜」(激富/GEKITONG)

 

 


「明日は地球最後の日です」

と言われたら?さてどうする?

 

最後の日、最後の瞬間って言うのはいつも唐突に訪れる。友達にさよならまたねって手を振った次の瞬間に事故に遭うかもしれないし、家族におやすみって言ったっきり次の朝は来ないかもしれない。もしかしたら夜のうちに隕石が地球に降ってきて、世界の全てがあっけなく消えてしまうかも。まったくありえないようでいて、決してありえないことではない。


激富2021「End of the day〜あすくる〜」見てきたよ!


激富さんの本公演を劇場で見るのはこれが二回目でした。前回は2019年の「VITAL MAX」。笑い有りダンス有りシリアスで重い展開有り、とにかく数時間の中に色んな要素を詰め込んだエンタメ舞台と言うのがわたしが持っていた印象。
今回の「End of the day」も同じく色んな要素を詰め込んで、例えるならまさにジェットコースター。ついでにこっちの感情もジェットコースター!


公演1か月前にまさかの演目変更で、キャストさんも2チームに分かれて、本当に波乱ばかりの状況の中で大変だっただろうなあ、と、わたしには推測することしかできないのですが、だけどそんな大変な状況を吹き飛ばすような作品でした。楽しかったー!

 

わたしが拝見したのはAチーム4回とBチーム1回の計5回。推しが出ているのがAチームだったのでAチームばっかり見ていたのだけども、今になってBチームももっと増やせばよかったなあと思ってしまうなあ。Wキャストならではのキャラクターに対する印象の違いは勿論、細かな設定が変わっていたりして楽しかったです。
そもそもわたしはWキャストと言うか複数キャストの作品が好きなんだけど、その魅力がこれでもかってくらい詰め込まれていて、ほんとに1か月で完成させたの?これを?って正直ビビってしまった。同じ脚本、同じ人物でも、誰がやるかでこちらが受け取る印象はガラッと変わる。キャラクターを通じて役者さんの解釈や思考が伝わってくるようで、それがとてもわくわくする。
あーーーーッッッもっと見とけばよかった!!!!!(2回目)

 

そう言う後悔はとりあえず置いといて、まずあらすじを公式さんの特設サイトより引用させて頂きます。

 

国際宇宙ステーションが謎の爆発…。
そんなある日、ほのぼのと地元で便利屋『週休二日・フレックス』を営む『小野信太郎』の事務所に売れない芸人『相田優佑』が飛び込んで来る。
『今夜19時からの漫才ステージに、相方として出演して欲しい!』
口車に乗せられ、まんまと引き受けてしまう信太郎。地方商店街での、お笑いステージに出演することに!?
優佑 『明日は地球最後の日です。』
静まり返る会場。慌てる運営スタッフ。観客はスマホで動画を撮り始めた…。
《行動しなけりゃ、始まらない!》
全世界を巻き込んだ怒涛の1日が、幕を開ける!!!

引用元:公演特設サイト

 

明日には地球に隕石がぶつかって、世界は終わってしまう。そんな危機的も危機的な状況の中で、色んな人たちが出逢って物語が加速していく。過去の因縁、後悔、絆、愛、たくさんのものが交わっていく。
主人公たちが騒動の中で出逢う人々にはそれぞれに色んなドラマがあって、群像劇のようにそれが交差していくのが楽しかった…!そしてその人々が皆とにかく個性的で魅力的。腹に読めない何かを抱えている人、取り返しのつかない道を選んだことを心のどこかで悔やみ続ける人、たったひとりの為に突っ走る人。
「地球最後の日」、そんな極限の状況の中でこそ、それぞれの持つストーリーが浮き彫りになっていくのです。

 

以下特に印象に残った登場人物をペアに分けて少し感想を述べさせて下さい。
(あくまで個人の所感だよ!個人の!)

 

 

小野信太郎&相田優佑
(風太さん&中尾周統さん)※シングルキャスト

元々は便利屋さんと依頼人として出逢ったふたり。だけど話が進むにつれてどんどん相棒感が増してくのがほんとにいい…!
飄々としている優佑はなかなかその真意が見えなくて、信太郎はそんな優佑に振り回されっぱなしってイメージ。
だけど振り回される信太郎もただ流されるだけじゃなく、「そう言うの嫌いじゃないんだよなあ」って言いながら一緒に首を突っ込んでしまうのがもう人の良さが滲み出ていて、まさしく正しい主人公〜!
優佑と出逢ってなし崩し的に騒動に巻き込まれた信太郎が自分の過去や後悔と向き合い、止まっていた時計をもう一度動かす姿がめちゃくちゃ熱い。世界の「明日」を守るための行動は、信太郎の過去の清算でもあったのだ。そして最初は凸凹だったふたり優佑がどんどん相棒に等しい存在になっていくのが、なんかもうバディモノのドラマを見ているようで…9時からの枠でやってほしい…。
最後の最後まで笑いを忘れない姿、これこそ希望に溢れたエンタメ…!って感じで本当に最高でした。見てるこっちはもうふたりにすっかり愛着が湧いてしまってるので、緊迫感溢れる場面でも変わらずそんな風にいてくれることがほんとに有り難かったです。本当に、ただただ希望。いつまでもああやって、ふたりで馬鹿やっててほしい。そうやっていてくれたら、いつでも明るい明日を迎えられる気がします。
ラストシーン、俯いてからパッと勢いよく顔を上げて大きく叫ぶ優佑がとにかく力強く、その一瞬で完全に圧倒されてしまいました。と言うか中尾さん、表情も、軽やかで食えないような喋り方も、潜入中の緊迫感のある雰囲気との二面性もほんとに魅力的で、他の誰でもない、「相田優佑」と言う人間がここにいる!と思った。

ちなみに一番好きな動物あるあるネタはキリンです。ライオンキング好きすぎ。風太さんの引き出し凄い。

 


シャーク小山&田中剛
(Aチーム:牛窪航平さん&小川惇貴さん)
(Bチーム:閏井塁さん&柴田賢さん)

一番泣かされたよね…。
道を誤ってしまった苦しさと悲しみと、そこから取り返しのつかない展開を生んでしまうやりきれなさ。個人的な嗜好なんだけど、「誤った道を選んでしまって、だけどどうにもならずその道の先で苦しみながら生きる人」にめちゃくちゃ弱いから、なんかもう駄目だった(駄目だった)
Aチームの牛窪さんの叫びがめちゃくちゃ好きで…「誰が行くかあぁあぁあ!」のめちゃくちゃ力が篭った叫びとか(かー!じゃなくて、かあぁあぁあ!)(伝わらない)、「もうできねえんだよ…もうできねえんだよ!」の噛み締めて自分に言い聞かせるような言い回し、ほんとに心に刺さってグサグサにやられた。ほんとに初舞台なの…?
Bチームの閏井さんは牛窪さんより大人だからこそ道を誤ってしまったやりきれなさが凄いし、そこから生まれる悲哀とか葛藤が辛すぎて、どうして…なんでこうなった…ってめちゃくちゃ考えてしまった…。あと凛として凄みがある一方で、細やかな表情や声色から心の弱さが滲んでいる気がして、それが凄く人間らしくて素敵でした。物凄くドラマを感じる。
対する田中さん役のお二人はこれまた違いが顕著で、小川さんはずしっと貫禄があり、柴田さんはお茶目で憎めない年長者って感じで、その個性が凄く面白かったです。そしてお互いの小山とのバランスが凄くいい…!若さの溢れる牛窪さんの小山には父親のように広い懐で導く小川さんの田中さんがしっくりくるし、大人の閏井さんにはお茶目でたまに振り回しながらも優しく見守る柴田さんの田中さんが凄くぴったりだった。
道を間違えても、そしてその道を引き返せなくても、また新しい道を探して走って行けばいいんだよね。そう思わせてくれる希望があって、登場する度心を刺され、握られるふたりでした。明確にどうなったかが描かれていないからこそ色々と想像できる。小山には世界取ってほしいし、その時には絶対田中さんに隣にいてほしい…。テッペン取ってくれ。

 


森永富雄&明治樹里
(Aチーム:川上雅人さん&RAMUさん)
(Bチーム:横尾龍治さん&まえだゆかりさん)

か、かわええ〜〜〜〜〜〜!(感想)
緊迫感溢れるシーンも多い作品の中で、始終癒しと笑いを提供して下さったペア。あまりに面白いロミオとジュリエット、否、トミジュリ。両チームともふたりが出てくるとパッと一気に舞台が明るくなって、毎回にこにこしながら見てしまいました。ほんとに可愛いんだわこれが…。
このペアも違いが凄くて、例えるならAはキラキラ可愛い少女漫画、Bはスタイリッシュだけどちょっともどかしさのある女性向け恋愛漫画、みたいなイメージ。照明の当たらない舞台の端、Aはずっと抱きついたりエンドレスいちゃいちゃしてる一方、Bは手も繋げない、目も合わせられない。どっちも可愛い。そしてその空気感や解釈もきっとそれぞれのおふたりが作り上げてきたんだろうなあと考えるとほんとに尊いぞ。
Aの富雄くんの川上さんはまあ、推しなので、語ると長くなるし敢えて多くは語らないのですけれども、圧倒的な勢いの合間から見え隠れするナイーブさとか気弱さが凄くよくて、全部ひっくるめて愛されキャラだなあと思いました。とにかく表情がくるくる変わって感情が豊か且つわかりやすく、思い込んだらそこしか見えない!みたいな甘さや感情の浮き沈みも強め。反抗期なんです!の言い方が拗ねまくってて笑う。そうだね、反抗期だね。
その分後半での自信がついたと言うか背筋が伸びた姿にめちゃくちゃ成長を感じて感動してしまいます。気弱で意気地なし、だけど常に全力、常に一生懸命。樹里ちゃんを好きだって気持ちだけでなんでも出来る。
役者さん的に新鮮だなあと思いつつ、川上さん自身と重なるところもあって凄くハマってらした。推し凄い!(多くを語ってる…)
Bの横尾さんは見た目がとにかくスラッとスタイリッシュで、だけど繊細そうないかにも今時なお坊ちゃん。派手な柄シャツに蝶ネクタイ似合ってたな〜。
川上さんほど癖は強くないんだけど、それがまたちょっと弱々しくて可愛いんです。優男っぽい端正なお顔もあのどうしようもない情けなさとのギャップになってて素敵。じれったくて奥手そうで、なんと言うか、大雑把な表現をしてしまえば、残念なイケメン…。そしてそんな彼が綺麗なお姉さんみのあるまえださんの樹里ちゃんと並ぶと年上のお姉さんに一生懸命恋する年下の男の子っぽさが生まれる上に、更にそんな樹里ちゃんに振り回されてそうな雰囲気があって最高です。ただこの日は席がちょっと遠かったので、細かい表情とかまで見きれなかったのが惜しい…!双眼鏡持ってけばよかった。
樹里ちゃんはAのRAMUさんはとにかくキュート!めちゃくちゃ可愛い!「次はブランコ乗りたいぞ♡」の、ぞ♡とブランコを指差す仕草の可愛いさと言ったら…。そもそもあの高い位置でのツインテが似合う女の子、可愛くない訳がない。いかにも守ってあげたくなる可愛さがたまらないんですが、同時にお嬢様らしいおしとやかさや芯の強さがしっかり備わってて、そりゃ恋してしまうわと…。
Aのトミジュリは体格差や身長差が凄くて一歩間違えたら恋人より兄妹に見えてしまう可能性だってあるかもしれないのに、全く違和感なく恋する男女なのが凄いなあと思いました。おふたりの作り込みに拍手しかない…。
Bのまえださんはとにかく綺麗なお姉さん〜!と言う印象。落ち着きもあって、だけどちゃんと可憐さや無邪気さもある。一言では語れない不思議な魅力の詰まった女性でした。そしてとにかくBはダンス!ダンス!!白いブラウスにひらひらの淡い色のスカートをひらめかせながら踊るお嬢様、めちゃくちゃかっこいい。下手すれば富雄くんを守ってさえしまえそうな強さがある。
まえださんや閏井さん、あとB島崎役の増成さんもそうなんですが、普段ダンスをされてる方って体を使っての表現と言うか、身のこなしとかががやっぱりめちゃくちゃ綺麗だよなあ…と凄く思います。何より滑らかな動きに見惚れてしまいました。そのかっこよさでずっと富雄くんを引っ張って行ってあげてほしい。
「君は僕の太陽なんだ」。富雄くんの台詞。
ただただ真っ直ぐで青臭い言葉なんだけど、どちらのチームも凄くそれを感じるふたりでした。可愛くて優しい樹里ちゃんは太陽で、そんな太陽が隣にあるから富雄くんは怖くても弱くても歩いていける。恋愛が主軸ではない物語に入る恋愛要素って個人的にウーンってなってしまうことも多いんですが、このふたりは一切嫌味なく素直に応援できてしまえる存在でした。
可愛い恋人たちが、明日も幸せでありますように。結婚式呼んでくれとは言わないから年賀状くれな!(?)

 


佐々木仁志
(Aチーム:和泉有真さん)
(Bチーム:中聡一朗さん)

ペアではないんですが、めちゃくちゃ刺さったから語らせて!(語らせて!)
今回の悪役である佐々木。あらゆる手を使い、頭も力も使って目的を遂行しようとします。
とにかくもう悪い人。めちゃくちゃ悪い。鮮烈で鮮やかなまでの悪。だけど見ているこちらにはどうしようもない程魅力的に見えてしまいました。
Aの和泉さんはどこかインテリ感の溢れるヤクザ。立ち振る舞いも、肩掛けのジャケットもとにかくスマート。だけど静かに淡々と吐き出される台詞が逆に怖くて、更に声を荒げた時とのギャップで恐怖感が凄い。じっくり罠を張る頭脳派のサイコって感じ。高笑いするシーンや「撃った!撃った!」のシーンから滲み出る狂気が最高です(大事なことなので4回繰り返すのもキマッてる感あっていい)
優佑に「なんのことだ?」とシラを切るところも本当に無感情でいいし、煙草片手に小山と田中さんの再会を見つめる姿も「あ、この人マジでくだらないと思ってるんだ」って思って、得体も底も知れずじわじわ怖くなる。かと思えば小山に土下座させたりするし、気に入らないって理由で人を処分しようとしたりもする。そして淡々としたイメージがあるからこそ、クライマックスの究極の感情の発露が鬼気迫っていて圧倒される。気持ちいいくらいの外道で悪役でした。好き…!
Aの和泉さんが静ならBの中さんは動。和泉さんがインテリヤクザなら、中さんは武闘派ヤクザ。声も大きく威圧感があって、中さんはじわじわくる怖さと言うよりもストレートにこの人怖い!と思わせてくれる佐々木さんでした。いやなんかもう、怖いってイメージが強い。
人を殴る時も一発一発にめちゃくちゃ重さを感じて、ハッ好き…いや怖い…でも好き…みたいな感情迷子になってしまう。アッシュ?シルバー?の髪色も鮮やかで、見た目からもう「只者ではない感」。そしてそんな威圧感の中から感じるカリスマ性…。和泉さんの佐々木さんはボスの下で淡々とチャンスを狙う参謀って感じがあったんだけど、中さんの佐々木はボス!強い!って印象でよかったなあ。
佐々木はもうラストが最高で、それでこそ悪役〜!と心の中でスタオベ状態。あのラストだからこそ彼は突き抜けて魅力的な外道のままで終われたんだと思います。悪は最後まで悪だから美しい。とにかくめちゃくちゃ印象に残ったキャラクターでした。


澤田さんについてとか、木島のおいしさとか(特にBの山本さんが最早二次元から出てきたみたいだった)、土日限定夕暮れシンちゃんとか、まだまだ語りたいんだけど、これ以上長くなるのもアレなのでとりあえずここまで!

 

個人的なことではあるのですが、今回はほぼぴったり一年ぶりに劇場で推しの舞台を見ました。
劇場で見る舞台は劇中の熱や迫力なんかも勿論なんですが、始まる前の客席の空気感、劇場の雰囲気、更にはチケットを取るところから当日までのわくわく感、終わった後の高揚感までやっぱり非日常で特別すぎる時間で、最高のエンタメだなあと改めて思いました。お家から出ずに見られるオンラインや配信も素晴らしいけど、やっぱり劇場までの道を急ぎながら歩くあのどうしようもなくテンションの上がる瞬間は劇場公演以外では中々得られない。あと劇場の椅子の座り心地な。
現実的に言えばエンタメがなくても人は生きていけるけど、なければまず心が先に死んでしまう。エンタメは、舞台は、心が死なないための薬で延命措置なのだ。そんな風なことを、劇場を訪れてわたしは思い出したのでした。

 

少し前までは当たり前だと思っていたことが、決して当たり前ではないと言うこと。それはこの作品の「明日が地球最後の日」と言うストーリーとも重なる気がして、色々噛み締めてしまいました。当たり前のことなんてない。
「今日は誰かにとって最後の日」まさにそうなんだよなあ。この時間が最後の一瞬になる可能性だってある。終わりはいつも唐突で、そんなものはどこの誰にもわからない。現にいま、世界がこうなってることだって、一体誰が予想出来たと思う?
だからこそ、「また明日」と言える幸せを何度も感じた4日間でした。明日どうなるかなんて誰にもわからなくても、いつだってそう言えるように、そして素敵な明日を迎える為に、1日1日を頑張って生きる。そう思わせてくれた作品に出逢えたことが、とても嬉しいです。また劇場で、わくわくする物語と一緒に皆さんに会えますように!

 

 

──「明日が地球最後の日」なら?
さてどうしよう。出来たら舞台に立つ推しを見たいけど、最後の日に舞台に立ってと言うのはさすがに申し訳ないので、とりあえず、最後にああ楽しかったなと思えるようには生きていけたらなあ。

 

 

 

あるモーテルの話をしよう。(泊まれる演劇 in your room ROOMシリーズについて)


ホテルと言う場所には、色んな人が集まる。

訪れる人たちは、それぞれに色んな目的と理由を持っている。それは観光かもしれないし、気分転換かもしれないし、もっと別の何か違う目的かもしれない。でも、10人宿泊客がいれば、10通りの目的と理由がある。

その中でひとつだけ共通しているのは、「ホテルを訪れた宿泊客は、必ずホテルを去っていく」と言うことだ。チェックインしたら、必ずチェックアウトしなければいけない。例外なく。翌日か、1週間後か、はたまた1ヶ月先か──それは人によって違うけれども、チェックインとチェックアウトはいつもワンセット、切っても切り離せない相棒であり、双子なのである。

それは物語にも似ている。始まりがあれば必ず終わりがある。プロローグがあり、エピローグがある。上がった幕は、いつか必ず下りなければいけない。ずっと昔から、そう決まっている。

 

ホテル×物語。
だからこの組み合わせは、似た者同士で、まさにぴったりだったのかもしれない。チェックアウトしなくていいホテルも、終わらない物語も、この世界にはひとつだってないのだから。
そして今日もまた、ひとつのホテルにチェックアウトの時間がきて、ひとつの物語に幕の降りる時間がやってきたのです。

 


(※以下、公式SNSや公式noteで明示された範囲の内容に関するネタバレを含みます)

 


泊まれる演劇 in your room 「ROOMシリーズ」。

元々は京都のHOTEL SHE,KYOTOでリアル公演として企画されていたイマーシブシアター「泊まれる演劇」が新型コロナの影響で延期になり、オンライン公演でその前日譚を語る物語として発表された作品でした。
初演は2020年5月の「ROOM101」。
2作目が2020年6月「ROOM102」。
その後2020年7月に「ROOM101」の再演を挟み、今回約半年以上振りに上演されたのが「ROOMシリーズ最終章」と銘打たれた新作「ROOM103」でした。

ROOMシリーズはオンラインイマーシブシアターであり、参加者は現地であるHOTEL SHE,KYOTO(作中ではMOTEL ANEMONEと呼ばれる)に赴くことなく参加することができます。
わたしたちは探偵助手。事前に与えられたコードネーム的な別名を名乗り、顔も声も明かすことなく、コンシェルジュ兼ホテル探偵(自称)である堅山ヒロを手伝いながら、Zoomの画面越しに事件の解決を目指すのが仕事です。

前述の通り、ホテルには色んな人間が訪れます。まあそれがみんな見事に訳ありで、一言では言い表せない、あまりにもどうしようもなく重く苦しい物語を背負ってやってくる人たちばかりです。だから、何かしらの事件が起きるのも当然ってもの。わたしたちはそれを解決する優秀な探偵助手であり、人知れずひっそりと起こり終わっていく、とある事件の数少ない見届け人なのです。

 

さて、まずはROOM101〜103までの3作について振り返り。

 

「ROOM101」
(初演:2020.5/1〜6)
(再演:2020.7/17〜20)

記念すべきROOMシリーズの第1作目。ROOMシリーズにおける一種のストーリーテラーであり、アイコンでもある堅山ヒロが初登場したのも勿論こちら。
著名な写真家の誘拐事件。浮かび上がったのは二人の容疑者。事件の解決を目指しながら、わたしたちは誘拐事件の裏に潜んだひとつの物語と真実に迫ります。
わたしが一番好きな作品。いやまあ、推しが出てるってのもあるんですが、それを差し置いてもこの作品が一番好きです。
ROOMシリーズにおいて話の根底にあるのって、「愛と救い」だってわたしは勝手に思ってるんですが(その話は後ほど)、それを一番感じる話だなって思います。どうしようもない過去、取り戻せない時間。悲しみと憎悪。だけどその中で道を間違えてしまう瞬間、手を引いてもう一度戻してくれる人がいる。
物語のラスト。キーとなる二人の登場人物の、最後の会話の素晴らしいこと…。口に出したらたった5文字の言葉で人は救われるし、救うことができる。これ書いてる途中でも泣きそうになるわ!
素晴らしいです。ほんとに素敵。何百回でも見たいし、見る度にどうしようもなく悲しくて、切なくて、でも爽やかで清々しい気持ちになれる。断ち切れない過去を捨てるんじゃなく背負ったままで、それでも前を向いて歩いていこうとする人たちの希望と強さを感じられる話でした。大好き。

 


「ROOM102」
(2020.6/24〜29)

ROOM101より1ヶ月後に上演された第2作目。1ヶ月後て。スピード感よ。
MOTEL ANEMONEで映画の撮影が行われることになった。その日は映画のロケハン日。その最中、主演である人気女優があるメッセージと共に姿を消した。そして不穏な幽霊騒ぎ。前作から引き続き登場する堅山ヒロ、そして監督や共演の俳優と共に、わたしたち探偵助手は失踪した主演女優を探します。
101よりにわかに増したわちゃわちゃ感と言うか、大騒ぎ感が楽しい。102のいいところは、「わたしたちと同じく事情を知らない、なにもわからずただただあたふたする人」がいたことだと思う。
最後にハッとする暖かさがあるのは相変わらず。受け入れられること、認められること。そして、許されること。ここにいてもいいんだと言われることの大切さ。ヒロのかける言葉が厳しくも優しくて、そのシーンでめちゃくちゃじわっときてしまいます。
同時に、堅山ヒロと言う人間の人となりを窺い知れたような気持ちになれたのも嬉しかった…!共通して出てくるナビゲート役ではあるものの、決して顔のない語り手ではない。彼には彼の繋がりがあり、彼だけの物語がある。そんな当たり前のことを知ることが出来たのが、凄く嬉しかったです。

 


「ROOM103」
(2021.2/5〜2/8)

いよいよやってきた最終章。101再演から半年以上間を開けて、満を持した感があります。
MOTEL ANEMONEは現在休業中。理由は、ある夜モーテルのオーナーの襲撃事件があったから。オーナーの命に別状はなかったものの、犯人の詳細は一切不明。果たして一体誰がオーナーを襲ったのか。そしてその理由は?
集められた3人の容疑者。オーナーとその妹。そしてやっぱりお馴染みホテル探偵とわたしたち探偵助手で紡ぐ、ROOMシリーズ最後の物語です。
よかった…(よかった…)
出てくる登場人物みんな個性的で、癖があり、だけど癖があるからこそ愛おしくなる。愛せる。それぞれにそれぞれの愛があり、想う人がいる。ちょっと101に立ち返ったような、人と人との繋がりを感じさせる物語でした。
オンラインにおいて考えうるありとあらゆるツールを用いるのがROOMシリーズの良さだけど、それが更にアップデートされている気もしました。作り込みがとにかく細かい。その中にこのシリーズ及び泊まれる演劇と言うひとつの世界をずっと見ていた人間なら嬉しくなるような仕掛けや小ネタもあって、それがまた最終章感を増幅させていて。寂しいけど、嬉しかったなあ。みんなどうしてるんだろう、って思わず考えてしまいました。

 


MOTEL ANEMONE。
舞台である最果てのホテル。
アネモネ花言葉は、「あなたを愛します」。それが紫の花なら、「あなたを信じて待つ」。フランスでは「辛抱」と言う花言葉もあって、それは「優しい春の風を辛抱して待つ」と言う解釈からきているそうです。風に身を委ねて、辛抱して生きる小さな花だから。

「ROOMシリーズは愛と救いの話だ」とわたしは言いました。このホテルに訪れる人は、皆誰にも言えず、誰にも託せない何かを背負っています。切り離すことも、捨てることも、だけど受け入れて開き直ることもできなくて、苦しみながら、悲しみながら、しかしどうにもなれず、どうにもできない人たち。
人は他者に認められて、受け入れられて、承認されて初めて生きられる。いや現実的に言えばそれがなくても生きていけるし、生きてかなきゃいけないのが現実なんだけど。だけど人は人と繋がって生きていく生き物だとわたしは思っている。人間同士の繋がりって、要するに他者から得られる承認なんじゃないでしょうか。
どうにもならなくなった時、どうにもできなくなった時。そして、どこにも行けなくなった時。誰かが与えてくれる「ここにいてもいい」「私は貴方を認めます」と言う「承認」が、きっとその人を救うんだと思います。
101で弟が兄にかけるたった5文字の言葉、102でヒロがあの人に告げた言葉。
それらは言い表せられないほどの無償の「承認」に溢れていて、それこそが紛れもない愛なのではないでしょうか。だから、ROOMシリーズの根底には愛がある。
脚本・演出である木下半太さんの書かれる物語はいつも登場人物が人間らしく、生き生きとしています。そして同時にROOMシリーズで半太さんが度々描く「復讐」と言う行為は、ハッとさせられるけれどその分一気に苦しくなる。でもその先に許しがあって、救いがあって、愛がある。103のクライマックス、真相に辿り着く最後のピースは、もしかしたらもうずっと遠く、手の届かないところにいる存在から与えられた最後の愛だったのでは、と思うと、目の前の画面が一気に滲みました。

 

そして更にいいなって思うのは、その救いの先に希望がちゃんとあるって言うこと。前を向いて歩いて行こうと言う、強さがあること。
登場人物たちはいつも、ラストに小さな希望を残して物語から去っていきます。ああ、きっとこの人たちはこれから強く生きていくんだろうな、と思わせてくれる。もう大丈夫、と思わせてくれる強さを表情に滲ませて、物語の舞台から降りていきます。だからこそ、なんとなく、あれからどうなっただろうなあ、と考えるのです。まるで現実に存在するひとりの知り合いのように、その後が気になってしまうのです。切なくて悲しく、それでいて後味は爽やかで清々しい。まさしくハートフル。愛だ…アナザーストーリーと言うスピンオフをくれ。

しかし、前を向いて歩くって、簡単に言うけど難しいことなんだよな、と最近よく思う。前向いて、右足出して、左足出してれば前には進むんだけど、それだけのことがとんでもなく難しいのです。特にいまこんな状況では。

ROOMシリーズは、そもそも昨今の状況によってリアル公演を当初の予定から変更せざるを得なくなり生まれた作品でした。今までならなんの問題もなくできていたものが普通にはできなくなって、だけどそれ故に生まれたものとも言えます。

アネモネの花は「優しい春の風を辛抱して待つ」花です。この作品も同じように、いつか必ずやってくる明るい未来を、辛抱強く待つ人たちが集まって作り出した物語なんだな、とわたしは思いました。そしてその物語そのものもまた、紛れもない希望です。しかし人間が花と決定的に違うのは、ただ風に身を委ねて生きる生き物ではないと言うこと。冷たい風が強く吹く日には、その風を遮りながら歩く方法も、逆にその風を利用してしまう方法さえも作り出せてしまえると言うこと。常に考え、歩きながら生きていく生き物なのです。
あんたには立派な足がついてるじゃないか──と言うのは有名な漫画の名台詞の一部ですが、どれだけいまこの状況に吹く風が強く厳しいものだったとしても、右足を出して、左足を出して、前を向いて進むことが如何に難しいことだったとしても、辛抱強くそれに耐え、歩き続けてくれる人たちにわたしは希望を見るし、その希望に心の底から感謝してなりません。

 

それではまたMOTEL ANEMONEの扉が開き、宿泊客の事件と物語に触れられることを祈りつつ、名もなき探偵助手のひとりで見届け人だったわたしの感想はここまでとしておきます。
最後に一言だけ。「パーフェクト!」

 

 

 

 

11/20〜22「20202021」(劇団赤鬼)

 

11/20 20:20(DAY1)
11/21 20:20(DAY2)
11/22 20:21(DAY3)

 

 


一歩進む、と言うこと。

 

人生ゲームと言うものがあるけれども、実際の人生はルーレット回して何マス進む!みたいには上手くいかない。実際前に進む、一歩踏み出すってめちゃくちゃ難しくて、結局はずーっと同じマスで停滞してる時間の方が長いんじゃないかって思ってしまう。わたしは。

 

2020年。今年は特にそんな年だった。
そんな2020年があと1ヶ月と少しで終わる。2021年がやってくる。


そんな2020から2021へと移っていくこの時期に、この作品を見られてほんとによかったな〜と思う訳です。停滞してる時間の方が長いと言っても、いつかはそこから抜け出して次へ進まなくてはいけない。ずっとそこにはいられない。
人生とは、常に新しい景色を見る為にあるのだから。


20202021。ニゼロニゼロニゼロニイチ。
タイトルからしてもう今年やってこその物語だよな〜と思いつつ、これはわたしの個人的な感情もあるのかもしれないなと思った!でも例えばこれを数ヶ月後、数年後に見ていたらまた感じるものが違うのかもしれない。

 

 

ある劇団の、ある公演。
その本番前のシーンから物語は始まります。
まあこの「ある劇団」って言うのがそこはかとなくキャラが強くて、一筋縄ではいかなさそう。そんなとこがめちゃくちゃ好き。と、同時にベテランの人たちのキャラの濃さにほんのちょっと圧倒され気味な新人劇団員さんたちが凄く微笑ましくなってしまった。でもいつか、あの中で揉まれまくって彼らも同じように強いキャラを手に入れるのかもしれないな…強くなって欲しい(?)
おまけにZoom(かな?)でオンラインビューイングなる催しをしているファンの人たちも映るんだけど、まあこれがまた劇団の人たちに負けないくらいの濃さがあって…笑 濃い劇団員たちに濃いファン、最高だな…。


そんなそこはかとなくキャラの濃い劇団員たちの舞台裏パートと舞台上で上演される劇中劇が同時に展開されながら、物語は進んでいきます。
これがほんとに楽しい。し、凄かった〜!
舞台上で上演される劇中劇「風の旅人」は、ずしっとくるような重さのある、難解で複雑な群像劇。でも幕の裏ではとにかくドタバタのトラブル続き。そのテンションのギャップがお互いを引き立てあってて面白かったです。
劇中劇は舞台の上を客席のカメラから、舞台裏はカメラマンの方の持つ別のカメラから。時にはZoomの映像まで入ったり。こんなに色々駆使しているのに、各画面の切り替えがほんとにスムーズかつ違和感がなくて、配信公演と同時に映像作品を見たような気分にもなる。これが出来るのは配信だからこそだよなあ、と。まさにハイブリッド演劇と言う言葉そのもの。
そしてちょうどいいところで画面の切り替えが入っていくので、全くダレずにずっと見てられる。ほんとに凄い…。

先述した通り、舞台裏ではトラブルばかりです。
本番直前に劇団を去る人たちがいるわ、小道具は壊れるわ、出なくていいとこで出る人がいれば、一番大事な小道具持たずに出ちゃう人もいる。それをなんとかリカバリーしようとしてまたトラブルが起こって…と言う繰り返し。ずっと慌ただしくて、阿鼻叫喚としか言いようのない様相を呈している。
だけど客席から見てると絶対にわからない舞台裏を、ほんのちょっと覗き見できたようで嬉しかったなあ。同時にわたしたちが普段客席からただただ楽しんでいる演劇は、たくさんの人の山ほどの準備や苦労の先に生まれたものだって改めて思う。いや、当たり前のことなのだけど。感謝感謝。

印象に残ったシーン。
一番最初のトラブル、新人劇団員の内の三人が劇団を去るところ。
人間って難しいよなあとしみじみ思った。人の心はわからない。言葉の外にどれだけ優しい気持ちを込めようとも、それがいつだってちゃんと伝わるとは限らない。
もしかしたら彼らも一歩前に進みたくて、でもその場でずっと停滞しているように感じてしまっていて、そこから抜け出すために踏み出した一歩があれだったとしたら、心のどこかで完全には責めきれないよなと思ってしまう自分もいる(あくまで一観客の自分としては、のはなし)。
キツイこと言われて落ち込みまくって、でも「お前のことを思って言ってるんだよ」とか言われて、判ってるけど腑に落ちない、みたいな経験をしたことって多分誰しも一度くらいはあるんじゃないかなあ。わたしはめちゃくちゃあるので、「こんな時だけ優しいフリするんですね」って台詞にびっくりするほど感情移入してしまったんですよね。
そして去っていく三人の中の一人を演じていたのが推しの川上さんだった訳ですが、それがも〜〜〜めちゃくちゃよくて…。
最初の一言は小さく低めに抑えた声で、でもそこから続く二言目は色んなものをぶつけるように声を荒げる。簡単に諦めてしまった訳じゃなくて、耐えて向き合って、だけどなにか糸の切れてしまったような苦しさがめちゃくちゃあって、ああ〜…ってなってしまった。

この舞台はDAY1、DAY2、DAY3と全3公演の中で少しずつストーリーに変化があり、キャストさんの配置も微妙に変わっていたりします。
DAY1とDAY3でそのポジションを演じたのが川上さんで、中日のDAY2は谷本さんが演じてらっしゃったのだけど、そこもやっぱりキャストの違いから来るイメージの違いが生まれていてよかった。川上さんはぶつけるように言葉を発するんだけど、谷本さんは微妙に声が震えて泣きそうな印象を抱いてしまって、それもまた別の方向から心をグッと握られてしまったよね。
だけど観客から見れば当たり前ながらみゆきさんがただただ罵倒したいだけでキツイ言葉を言ってるんじゃないってこともわかる訳で、余計にその伝わらない歯痒さにしんどくなるのです。やっぱり人間って難しい。「役つきたくてもつかれへん子だっておんのに」──舞台裏には、舞台上以上に複雑な感情があるんだろうなあ。

さて、嵐のようにドタバタしながらいよいよ「風の旅人」の幕が上がります。
先述した通りこの劇中劇がまた複雑なんだけど、2回3回と見たら「20202021」と言う作品そのものとしっかり繋がる部分も見えてくるし、あと実を言うとあの群唱とか…割と…好き…。
タイムトラベル系の群像劇。行くあても目的もなにもわからない男のほんの他愛のない一言や行動が、誰かの人生を確実に変えていき、その小さな変化はいつか世界を変えていく。
ラストの群唱の「あなたへの思いは尽きることがない」って一言が凄く心に残っている。そしてその言葉や思いが作品そのもののクライマックスへも繋がっていくようで、DAY3を見た後、それまで単なる「劇中劇」でしかなかった「風の旅人」が、綺麗に舞台裏と重なったような気がした。

劇中劇がタイムトラベルなら、「20202021」はタイムリープ。DAY1、DAY2、DAY3と少しずつ変化を遂げながら、そのループを抜け出すために進んでいきます。
DAY1はとにかくドタバタで、どちらかと言うと見てるこちらも次どうなるんだろう?って言うハラハラ感が強かったです。DAY2でもドタバタしてるのは変わらないんだけど、少しずつ光が射してきた印象を抱き、そしてDAY3でずっと広がってた霧がようやく晴れてトンネルを抜けたような清々しさを感じました。
ピタッとピースがはまったような感覚になるほどな、となりつつ、劇中劇もDAY1〜DAY2ではなかったシーンが見れたりして、これがあの飛ばしたシーンなのか〜!ってやっと見れたことになんだか感動してしまったり(どうでもいいけどあのシーン、台の上で小粋に踊ってる推しが好きすぎる)。なんか3日見たら不思議なことに既にあの劇団に驚くほど愛着が湧いてしまっていて、もう、わー!やっと見届けられた!って喜びが凄かったんだよなあ。

変化はあるんだけど、笑えるシーンは3日間ずっと笑えるままで、同じとこで何度も繰り返し笑ってしまう。特に好きなのは「あの血塗れ!!」。いやもう狂おしいくらい好き。血塗れて。実際なんも間違ってないんだけど。あと「睨み合った体でひたすら前後移動してるやんか」もめちゃくちゃ好き。何が好きって、あの言葉がシュールすぎて。
DAY3は何よりしれっといるクローバーミニがめちゃくちゃ好き。かわいい。ふ、増えてる!ってなった。かわいい。クローバーミニって…なに…?舎弟なの…?総理の側近トリオもあわあわしててかわいかった!総理!総理〜〜〜!!!???

皆さん魅力的で、たくさん笑えるところもあるのに、ラストは凄くしんみりする終わり方。だけどしんみりして寂しくなるだけじゃなく、爽やかで清々しい後味と余韻がふわっと心に残るような気持ちでした。
人はみんな誰かと関わりながら生きていて、ずっと他者に影響を与えながら生きている。「他人の人生に影響をもたらしてこそ、人生には意味がある」とはよく言ったものだけど、きっとみんな、気づかないうちに誰かに影響を与えているんだよな。DAY3のみゆきさんが去っていく三人にかけた言葉で未来が変わったように、たった一言やたったひとつの行動が、その後の誰かの人生を変えるかもしれないんだよな。それこそがまさに、「世界の一部である」ってことなのかもしれないなあ、と思った。そしてその事実はきっと、例えその人が目の前からいなくなったとしても、変わらず続いていくんだろうなあ。

ほんとに爽やかで、悩んだ分だけ一歩踏み出した先には光がある!って思わせてくれる作品でした。この作品に出逢えたことももしかしたら、後々わたしの中に何か変化を与えるのかもしれないな。少しでも前に進んでいかなきゃね。
2020から一歩踏み出した2021が、いいものでありますように!


(そう言えば震災から25年経ったんだな…とぼんやり)

10.3 「こちらトゥルーロマンス株式会社」(ニコルソンズオンライン劇場)

 


あと100万回続けてくれ〜と言ってはみても、やっぱりいつかひとつの区切りはつくものです。幕が上がれば必ず降りるのが演劇。
ついにいよいよニコルソンズさんのこちロマ卒業!だけどそんな日でもずっと楽しい新人研修!
ほんとに楽しい時間をありがとうございました!

 

 

 

平松係長/西郷豊さん
最初の操作説明、こちロマで西郷さん平松係長の説明を聞くことはもうしばらくないのかなあと思うとやっぱり寂しかった!情緒不安定!寂しい!
でもなんだか久しぶりな気がする西郷さん平松係長。絶対的な安定感。実家のような安心感。もはや実家。
今日のこちロマは割とロングランの最初の方のストレートな感じで、それも相まって今まで見た公演を思い出してしまったなあ。
けど今日の平松係長、めちゃくちゃテンション高くなかったですか?素晴らしい。ミュージカルの流れ、もう大爆発しててめちゃくちゃ笑ってしまった。人にはミュージカルが染み付いている。ハクナ・マタタに対する誤解はまさかの発想で笑ってしまったけど!でも一節歌う平松係長、とんでもなく美声でびっくりしたな…西郷さんのミュージカル、とても見たい。
ボビーの写真の下りが新しくなってて凄くビビった!でもめちゃくちゃ楽しかった…!最後の最後でぶち込んでくるの、ほんとに一筋縄ではいかないニコルソンズさんって感じ。みんな酔ってるんですか?ってくらい楽しいテンションだった。
高野ちゃんには厳しく徳永ちゃんには甘々な平松係長…私情が挟まりまくりで好きすぎる。力強い筆遣いだな!!!!!


大黒係長/立山誉さん
なんか物凄く久しぶりな気がする!!(二回目)
まず見た目がガラッと変わっていてびっくりした!髪切ってらっしゃるのは知ってたけど、やっぱり髪型ひとつでイメージも少なからず変わるのだなあと。すごい。
なんか、なんかですね、竹内くんと微妙に似てて兄弟…?ってなってしまった。面白い。
坊主と髭でワイルドさが増しててよかったな〜!めちゃくちゃかっこよかった。
けど山根さんとのやり取りが最高に可愛いのが立山さん大黒係長。今日もよいバブでした!ちゅたーばっくちゅ♡別所さんの山根さんの声音の優しさ(言ってることは割とえげつない)もあって、可愛さが輝くんだなあ。でも部屋へのご招待はバッチリ断ってて笑った。理性的なバブである。
あとアルマジロの絵、めちゃくちゃお上手…!びっくりした。お上手すぎる。そして伸び伸びとダイナミックなサイズ感。素晴らしい。さすがワイルドな大黒係長。
どうでもいいことなんですが、立山さん大黒課長がジャージ履いてるの、めちゃくちゃ好きだったなあ。リアルにリモート会議〜って感じで…。最後にいつもとは一味違う大黒課長を見られてハッピーでした!ありがとうございました!


沢田/白石拓也さん
なんだか凄く(以下略)
個人的にこの一区切りの公演で白石さんの沢田さんを見られて凄く嬉しかった!やっぱり白石さんの沢田さん、めちゃくちゃ好き。他の沢田さんとはまた違った個性や世界があって、何回見ても笑ってしまいます。ワァオ…の静かな力強さが面白すぎた。ワァオ…。
何回も書いた気がしますがCAT…?の台詞が心底好きなので、これも見られてハッピーだったな〜荒人もとんでもなく好き。そして沢田さんが歌うと、もうそこに劇場が見えるんだよな。リモート会議なんですけど。テンションの高すぎる平松係長とシンクロして、あのシーン、今まで見た中で今日が一番面白かった〜!
お母さーーーん!!!!!もまさかすぎて笑ってしまった。白石さんの沢田さん、スマートで知的で(でも癖がありつつも)素敵なのに、壊れっぷりがほんとにピカイチで凄まじいので大好き。あと改めてめちゃくちゃ好きだなと思ったのが、ウィキペディアコールからの「お前たち俺のこと馬鹿にして…………あ〜〜〜〜〜〜ッッッ」です。とてつもなく好き。
壊れっぷりの凄まじさと素敵な歌声、どちらもほんとに素敵で最高でした!最高!(最高!)


荒井/井澤こへ蔵さん
個人的に二度目の井澤さんの荒井くん。前回の金髪?で軽い荒井くんとガラッと変わって、真面目そうでいかにも流されボーイの荒井くん!なんかこう言う荒井くん自体がめちゃくちゃ久しぶりな気がする。チャラ井くんじゃない、これは荒井くん。
ミュージカルのシーンでめちゃくちゃキャラの濃い中に放り込まれてひとりウワァ…って顔してるのがとても、とてもよかった。頑張れ荒井くんって思った。この荒井くんはきっと苦労している(?)
そんな真面目そうな荒井くんだからこそ、山根さんとの関係も意外でより面白さが増すと言うか。ほんとに引っ張られて流されてそうって言う可愛らしさがある。わたし荒井くんがそもそも好きなんですが、ほんとに色んな関係性があったり違った印象を抱いたりできるから面白いなあ!それを凄く感じた作品、公演でした!


竹内/辰巳ゆかりさん
まさかの女性キャストさんの竹内くん。どうするんだろう?役をそのまま女の子に変えるのかな?とかわくわくしてたら、まさかの男装してらっしゃった!笑 これだからほんとに面白い〜!
無邪気で軽やかな竹内くん。おとぼけくんではあるんだけど、とにかく邪気がない!かわいい!これは愛されるペーペーくんですわ。途中から関西弁混じりになってらっしゃったけど、それがまたお調子者のような明るさがあって凄くいい。パワーが凄かった。若さか?(?)
荒井くんよりカッ飛んだ竹内くんって感じで、それもまた新鮮で良き。変な意味じゃなく、女性が演じてらっしゃるからよりキャラが際立って強くなると言うか。いや、男装してるからって意味でもなくてね。
あと大黒課長の舎弟感がめちゃくちゃあって笑ってしまった。なんかいい関係を築けていそうだ。これは将来大物になる竹内くん(?)
定期公演の最後に貴重なものを見られて嬉しかった〜!


稲垣/伊舞なおみさん
伊舞さんの稲垣さんがスティックパン食べてるの見ると、あ〜〜〜いまわたしはこちロマを見ているよお〜〜〜ってなる。不思議。西郷さん平松係長と並ぶ安心感。この感覚もまた、実家。
伊舞さんの「29よ!」の言い方が凄く好きなんですよね。所々に茶目っ気さが滲む稲垣さん、やっぱり好きすぎる。あとちょいちょいカメラから目線外しながら棘のあること言ったりするのもなんだかとても好き。西郷さん平松係長がたまに酷いこと言ってたりもして、それに対応する稲垣さんとのやり取りがめちゃくちゃいいコンビ〜って感じで好きなんだよな〜!
あとクライマックスに至る流れの中の、凄く色々込められたみたいな台詞回しも凄く好きでした。真相を知らないんだから、そりゃ不安だし怖いよなあと思うので。伊舞さんの稲垣さん、お茶目さも面白いところもあるのに、ちょいちょいグッときてしまうのでずるいよな〜としみじみ思う(好き)


山根/別所べちこさん
なんかもうずっと言ってる気がする(気のせいではない)けど、別所さんの山根さん、好きだ…………。
言い聞かせるような言葉の中に優しさがあって、でも優しいだけじゃなく有無を言わせない押しの強さもあると言うか。でも普段はとにかく余裕たっぷり。大人の女性だ…。
荒井くんの「あの人女の子とヤりたいだけなんで」に対してこら!みたいに口パクしてらっしゃって、好き〜!となってしまった。 そして荒井くんとの関係性を考えるとその制止もまた絶妙に滑稽で面白いなあと思うのだ。
大黒課長とのやり取りもとにかく優雅で余裕。そりゃ従わざるを得ないよな〜!みんな言いくるめられてしまいそう。だけど目がバチッと変わって強い物言いになる瞬間もあって、そのギャップがとてもとても素敵です。
あと今日凄く声を荒げて迫ってくるとこもあって、凄く意外でびっくりした!でもその強さと迫力がわたしの(勝手に)イメージする別所さんの山根さんそのもので、もうめちゃくちゃテンション上がってしまったよね。美人で強い女王様って感じ。平松係長が下がって!!!って言ってたのは笑ってしまいましたが。
山根さんみんな大好きだけど、わたしの見る最後の定期公演で別所さんの山根さん見れて幸せ!また見たい!


高野/林愛実さん
いや登場の瞬間のインパクト!!!!w
どう言うキャラ!?ってめちゃくちゃびっくりしたし笑った。高野ちゃんってびっくり箱だけど、今日はよりびっくり箱だった。オンライン幕末カフェも面白いけど、坂本龍馬が5人いたのも面白すぎる。殆ど坂本龍馬なんじゃない?打ち合わせして(面白い)
稲垣さんのイメージが強かった林さん。おまけに衣装も言ってしまえば男装な訳だけど、凄くきゃぴきゃぴしてて可愛らしかった。一生懸命な高野ちゃん〜!好き。
ボビーの写真のとこ、一瞬普通にトラブルなのかと思ってハラハラしちゃった!わかるわかる、ミスって報告したほうが後々絶対楽なのにできないよね。わかりみが強すぎてグッ…ヴッッッ…ってなってしまった(なるな)
高野ちゃんが書いたボビーの絵、平松係長に壮絶に突っ込まれすぎ問題。平松係長、私情が過ぎる。でもそれに対して沢田さんが一生懸命肯定してたりして、下心とか色んな感情とか、そう言うのがぐちゃぐちゃになってるの、よく考えたらめっちゃ面白いシーンだよな〜。
刀剣持ってると安心できる高野ちゃん、マジモンの刀剣女子で草です。本物だ。そしてそりゃ沢田さんも好きになってしまうわ。ドンピシャ…。


徳永/小林舞さん
小林さん、理系高野ちゃんなイメージが強かったんだけど、徳永ちゃんになると頑張り屋さんと言うかあざといよりも一生懸命な女の子感が強くてたまらん〜。今日の女子先輩社員の皆さん、なんかほのぼのしててとても好き。
ホワイトボード無茶振りにもしっかり答えるのさすが。そしてあのシーンの平松係長→徳永ちゃん→大黒課長への全肯定リレー、最高すぎた。ホワイトボードの上にひとつの世界が形成されていた。
高野ちゃんでも徳永ちゃんでも真面目そうだなって印象の小林さんなんですが、そこに徳永ちゃんのアバウトさとかが混じって他の方の徳永ちゃんとはまた違った絶妙な天然感が生まれるのよい。真面目そうなのにサプリを形や色で選んじゃうのとか。仕事は真面目だけどそれ以外は色々アバウトに生きてるんだろな〜みたいな想像ができてしまうのがとっても楽しいですね。
定期公演の最後に新たな"気づき"を得られてしまうの、寂しいけど楽しいな〜!最後の最後まで面白かった!

 

 

数えてみたら15回?くらい見てた!勿論全部見られた訳じゃないんだけど、でも見た回はほんとに全部楽しかったし素敵な時間でした!
一回たりとも同じ公演はなくて、とにかく沢山笑わせて頂きました。何回笑ったかわかんねえ。

舞台もイベントもなくなって、流れてくる情報に鬱々として、そんな時に楽しい時間をくれたのがこちらトゥルーロマンス株式会社と言う作品と、何よりニコルソンズさんのメンバーさんでした。
ほんとに楽しかった!楽しい訳5ヶ月間だった!
勿論これで終わりって訳じゃないから、これからもいっぱいいっぱい楽しみです。でもとりあえず、今日はひとつの区切りとして。
次の新作と、いつかこの作品と劇場で出逢えることを楽しみに、またわくわくした気持ちで待っていたいと思います。
5ヶ月間の定期公演、お疲れ様でした!改めて、楽しい時間をありがとうございました〜!たのし〜!(たのし〜!)

 

(結局入社させてもらえなかったな…………)

 

 

9.4「こちらトゥルーロマンス株式会社」(ニコルソンズオンライン劇場)


気がついたら1ヶ月以上ぶりだった。びっくり。
こちロマ見るともはや謎の安心感を抱いてしまうようになったよね。実家のような安心感。
今回もハチャメチャ楽しい新人研修でした〜!



 

平松係長/原敏一さん
まさかの大黒課長から平松係長にチェンジした原さん…!
ベテラン社員感が凄い。そして今までの平松係長にはない圧倒的パワーを感じる…。やりたい時にやるんですよ!と言う力強さ。クレーマーにも勝てそうな気はする。でもタイキックはアカン。
パソコンの操作の仕方とか、小さい辞表(あれはなんなんだ…)とか、ちょいちょいそう言う小ネタがツボに入ってしんどいぞ!
でも真相に気付いてしまった瞬間の悲壮感が最高によくてうわあ…かなしい…ってなってしまった…。あそこ勢いとノリで笑ってしまうけど、平松係長からしたらあまりにもショッキングなシーンなんだよな…。
かなしい…平松係長元気出して…って思ってたのに後半からの疾走感なに!?スウェーデンの赤ちゃんってなに!!??あらゆる意味で訳わかんないしパワーワードでしかなかったし面白すぎた…笑うしかなかった…。あとちゃんと口紅塗ってお色直しするの意識の高いオネエで最高です…でもそれ以降綺麗な赤い唇が気になりすぎて視線を奪われまくってしまった。反則。
あそこの口紅買います(買います)



大黒課長/西郷豊さん
平松係長以外の西郷さん、そのレアさだけでめちゃくちゃにわくわくしてしまう。めっちゃわくわくする(2回目)
優しそうな平松係長と一転してマフィアみたいだった!企業の課長って言うよりもはやマフィアのボスって感じだった!声もそこはかとなくドスが効いていてかっこいい!バスローブとブランデーとシャム猫が似合いそう!
しかしツッコミのパワーと飛び出すワードの強さは変わらず…!あん抜きアンパンマンとバイキン抜きのバイキンマンによる力だけのステゴロ対決めちゃくちゃ見たい。気になる。武器なんて捨ててかかってこい。
そして平松係長との罵り対決がヤバすぎて死ぬほど笑ってしまった…ブス!ブス!ブスをひたすら連打するの、まったくもってデリカシーがなさすぎて(褒め言葉)そこが凄く面白い。とにかく勢いの強い言葉の応酬がめちゃくちゃ面白いんだよなあ。テンポが最高すぎる…。
スウェーデンの赤ちゃんのインパクトにやられてたけど眉毛ボンババアもなかなか酷くてめちゃ面白いよね。大黒課長の美人系オネエと平松係長の上品系オネエのバランスも最高でございました。
どうでもいいんですが、「短い夏だったな…」にめちゃくちゃ共感してしんみりしてしまった。短い夏だった。しんみり。



沢田/立山誉さん
久しぶりにオネエ沢田さん見れて嬉しかった〜!!!!やっぱりお淑やかなオネエのオネエ沢田さん…。和菓子が好きなの、めちゃくちゃ解釈が合う。あと「おいもの羊羹」って言うのがとてもかわいい。おいも。芋羊羹でもなく、いもの羊羹でもなく、おいもの羊羹。かわいい。
けど立山さんの沢田さん、オネエと素のギャップが凄すぎてほんとによい。素が男らしすぎる…好き…。
今日はとにかくフられた後の壊れ方が凄まじすぎて笑ってしまった。もうハチャメチャすぎて笑ってしまうんだけど、同時に鬼気迫りすぎてヒェ…となる。男らしいけどスマートな沢田さんがあそこまでぶっ壊れるのほんとにギャップが凄すぎて最高。振り幅が広すぎる。
あとめちゃくちゃ笑ってしまったの、「靴底は靴の底のことです!」。靴底までしっかり解説してくれるの、優しいWikipediaすぎる。今日の沢田さんはオネエと男らしさとWikipediaでできていた…。

 


荒井/川上雅人さん
すげ〜〜〜〜〜〜チャラい(感想)
チャラさがどんどん増してきている…進化している…。でも序盤の関西弁のチャラ井くんめちゃくちゃよかった〜!やっぱりより自然な感じがしてすげ〜〜〜〜好き(率直)ってなった。
川上さんの荒井くん見るたびに思うけど、今回で言うともどりまーしたっ☆とかの語尾が軽い感じ、とてもよい。きらきらしている。
あと「やってるよ?」の時のドヤ感…めちゃいい…まったく悪びれてないの…。その後の「コーヒー出てきたことは…ないな…そういや…」もいやいま気づいたんかい!って感じでほんとに憎めない。憎めないチャラ男くんすぎる。なんかその憎めなさが他の荒井くんにはないところでとてもよい。好きです。
そういや今日なんか飲んでましたね。あれ中身コーヒーなのかなって思ったら深いですね。コーヒー飲ませてもらえない荒井くんがコーヒーを飲んでる!って言う…尚真相は謎なのですべて妄想。
あとやっぱり表情がいい〜!ちょいちょいやってらっしゃる口の片端上げて笑うのめちゃくちゃよい。見事に片方だけ綺麗に上がってるの。最高…。あとスウェーデンの赤ちゃんの下りで笑い堪えてる時に堪えすぎて凄い苦々しい顔してるのもよすぎた。川上さん、表情がほんとにくるくる変わるから見てて楽しい〜!台詞がなくてもずっと色んな顔してるからつい見てしまいますね。そしてそれを間近でよく見れるのがオンライン演劇の特権…。
あとやはり茶髪めちゃくちゃ似合っていらっしゃる…毎回ビジュアルが天才なので我が推しながら驚愕ですわ。

 


竹内/飯阪翔さん
顔がいい〜!(第一声)そしてオネエの時がめちゃくちゃかわいい。少女漫画のバーチャル背景ととてもよく合っている…。きゃぴきゃぴしてるのにお淑やか。
あとレッドブルをストローで飲んでるのが可愛すぎて!お上品!お行儀がいい!なんか色んな人のそう言う細かいところにキャラクターが出ている気がして好き。
ほっぺた膨らませたりしてるのも可愛かったな〜でも割とバシって言うとこにしっかり棘があったりして食えない感じがあるのがよい竹内くん。だけど山根さんと話す時は敬語多めだったりして、あの場の力関係がわかるような気がしてよかったな〜。
しかしラストがとてつもなくかっこよかった。オーラが凄い。そんでめちゃくちゃスマートであの展開の説得力がめちゃくちゃある〜強キャラ…って思ってしまった。やはりラスボスすぎる。

 


稲垣/あだち理絵子さん
パワーがすげえ〜〜〜!パワーが凄くてアグレッシブな稲垣さんだった。なんかどこかでめっちゃ動いててアグレッシブ!!!ってなった。
そして凄くクールなんだけどちょいちょいコミカルなところもあって楽しかった〜。棘も勿論あるけど棘だけじゃない、みたいな。
と言うか今日の女子先輩社員の皆様みんなパワーが凄くて強くてとってもかっこよかった…。
あとあだちさんの稲垣さん、平松係長に対する当たりがいつもより強い感じがしてめちゃくちゃ笑ってしまった。靴底みたいな顔は純度100%の罵倒すぎる。と言うか靴底と言うワードがキレキレすぎて笑う。棘っていうかキレが凄い稲垣さんだった!キレッキレ!

 


山根/乃緑さん
乃緑さんの山根さん、ほんとに力強くて勢いが凄くて最高すぎる!大好き!バリバリの(キャリア)ウーマンなんだけど、熱さがあってとても素敵なお姉さん。でも大黒課長とのシーンがめちゃくちゃにかわいいの。LOVE...(LOVE...)
あと凄く好きなのが、やっぱ凄まじく開けっぴろげなとこ…。あまりにも素直。オープン。めちゃくちゃ面白いなと思ったのが、山根さんは「コーヒーを飲ませる」をちゃんと一種の隠語であると理解していて、荒井くんはそれをその言葉まんまの意味で受け取ってるっぽいってとこ。そこに荒井くんの流されボーイっぷりも現れてる気がしてとてもよいな…と思う。
あとアパの水は笑ってしまった…気づいた瞬間にちょっと待って!?ってゲラゲラ笑った。DVDなら一時停止してたと思う。と言うか山根さんがちゃんとあの水を持って帰ってるんだと思うと凄く…好きになっちゃうな…。てか自己主張が強いなあの水…。
ラストシーン、とても甘い雰囲気だったのでこれは大黒課長いけるんじゃないか!?と思ったけど現実は…甘くないっすね…。

 


高野/奥村彩花さん
出だしからハイテンションでハチャメチャにかわいい〜!!!!!とにかく元気がいい。体育会系の高野ちゃんって感じ。めっちゃ踊ってらっしゃってかわいい〜ってにっこりしてしまった。こっちまで笑顔になってしまう…。
凄く好きだなって思ったの、つるとんたんの名前が面白いから行ってみたいってとこ!その理由がめちゃくちゃにかわいいしテンションの高い高野ちゃんによくあってて好きすぎる…。行ってほしいつるとんたん
高野ちゃん、キーパーソンだからそこまで大きくキャラが変わることがないイメージなんだけど(見た目ではちょいちょいインパクト与えてくる)でもそこに絶妙なタイプの違いがあってよい。ちょっと落ち着いてて理系な高野ちゃんと、元気でテンションの高い体育会系高野ちゃん。
うーんいいな。どんな高野ちゃんも大好きです。

 


徳永/山本礼華さん
山本さんの徳永ちゃん、喋り方がおっとりのんびりしててかわいい〜!ほんとに嫌味なく天然あざとい系女子。罪深いけど、罪がなさすぎる。
今日は大黒課長のことをほんとにめちゃくちゃ褒め称えていて、山根さんからの言葉に「そこがいいんじゃないですかあ♡」って返す度にかわいい〜!ってなってしまったし、ほんとに好きなんだなあと思った。同時に山根さんがわかるわかる…!って言ってたので、あっこのふたりはどちらもあの人のことが好きなんだ!って伝わってきて、でもどちらも叶う見込みは(既婚者と言う状況的に)ないんだなあと思うと、面白いシーンのはずなのに心がぎゅっとなってしまったよね。一番罪深いのは大黒課長や。
だけど同時に平松係長がタワーマンションに住んでることも知らなかったり、興味がほんとにないんだな…と思うと、彼女もまた、誰かの心を悪気なく弄んでいるのだ。ほんとに人間関係大渋滞すぎて面白い。
山本さんの徳永ちゃんはブレずにふんわり可愛いのに、白目のとこが割とがっつりで笑ってしまう。ギャップよ。でもそれだけなんかこう、意に沿わないと言うか、本心が素直に出てしまってるんだろな。どこまでも自分に素直で真っ直ぐな徳永ちゃんがとてもかわいい。

 

 

 

こちロマのここがほんとに面白いよな〜と思ったの、誰かのミスをリカバリーするのが上手すぎるし自然すぎる。まるで台本にあったんじゃないかってくらいさらっと流れるようにカバーしていて役者さんたちの力って凄いな〜って思うよね。


あとずっと台詞の中だけで出てくるあの人の存在が気になってたんですが、今日はついにお姿が…!サプライズ。なんか一番まともそうな気がした。

月に一度になって少し寂しいけど、その分色んなアップデートがあると思えば待つのも楽しい。何回見てもわくわくさせてくれる作品です。
来月はどんな新人研修が見れるだろう〜!次も楽しみです!

 

 

 

 

オンラインイマーシブ系公演参加履歴まとめ

 


イマーシブとか体験型のイベントが好きです。
この状況になってイマーシブは普通の演劇以上に難しいものになったなあと思うけど、幾つかオンラインイマーシブとか体験型イベントに参加して、どれも凄く面白かったので、忘れないように簡単に感想などメモしておきます。

 

 

 


5/2 泊まれる演劇 in your room 『ROOM 101』

オンラインイマーシブ参加一発目。
あ〜!こんな見せ方できるのか〜!オンラインでもイマーシブできるんだ〜!とめっちゃ感動した。後半の臨場感と、インタラクティブ(って言うんだよな!?)なツールの使い方がほんとに凄い。これこそオンラインなんだな!と思った。
ストーリーがダントツで好き。よかったね…と言う気持ちと爽やかさと希望と切なさがぐちゃぐちゃに混ざったラストがもうマジで最高…。見終わった後、素晴らしい映画や舞台を一本見終えた後の満足感を得られる。
とにかくエモい。エモーショナル太郎。
そして推し。

 


5/31 Labyrinth 東京C /DAZZLE

DAZZLEさんの擬似イマーシブ。
DAZZLEさんってオンラインでイマーシブできるのか…?どうするんだ…?って思ってたんだけど、なるほど〜!って言う作り方だった。なるほど〜!(なるほど〜!)なんかゲームブックみたいだなーと思った。けどそれがまた設定や世界観とあっている、気がする。
そしてこの先なにが起こるかわからない、不穏で不気味な世界観がやっぱすごい。マルチエンディングぽいけど何種類あったんだろう?1公演(って言っていいのかわからんが)だけだったから見れなかったエンドはマジにお蔵入りなのが惜しいけど、それはそれでまた良い。しかしまだ動画は残ってるぽい。
DAZZLEさん、オンライン長編イマーシブ用意するって言ってた気がするからそれを楽しみにしているんだな、わたしは。

 


6/14 Eschaton

詳しくはこれ(感想)を見てくれ!
とにかくダントツで自由度が高かった印象。言葉の壁を無理やり乗り越えてでも見る価値があった。
言葉がわからないからって言うのもあるけど、世界観が不思議で別の世界のおかしなナイトクラブに迷い込んだ感がある。
Naked RAT...

 


6/29 泊まれる演劇 in your room 『ROOM 102』

101とはまた違った美しさのある物語。
登場人物が増えたからか、物語がグッと広がった感があった。し、更に新しい技術が入り込んでオンラインならではって感覚も増した気がする。
ラストシーンの美しさが半端ねえ…。し、本編外の魅せ方も素敵だった。それまでその人が歩いてきた軌跡を見せるような仕掛け、大好き。
あと101から見てるとあの人の人物や周囲との繋がりに少しだけ触れることができたようでうれしかった。これこそ素敵なファンサービスなのでは?(なのでは?)

 


7/20 泊まれる演劇 in your room 『ROOM 101』(再演)

最高…(最高…)
初演の時にちょっと突飛だな、とか、関連性がわからないな、ってなってしまったところの繋がりが明確に示されてて、よりすとんと頭の中に入ってきた。ので、ラストの感動が増す。招待状とかもめちゃくちゃお洒落にわかりやすくなってたし、更に洗練されて没入感が増した印象でした。
泊まれる演劇(リアル公演のSTRANGE NIGHT含め)はとにかくストーリーが優しくあったかくて、見終わった後に清々しさと一緒にちょっとだけ寂しかったり切なかったりする気持ちになるのがいいなと思う。それでいて確かに未来への希望が感じられるのが魅力だなーと。
クライマックスのあのふたりの会話から、その後のあの人の表情。素晴らしかった〜!やっぱり凄く好きな作品。

 


8/7 泊まれる演劇 in your room『ANOTHER DOOR』

これこそオンラインだからこそできるイマーシブでは!!??
キャストさんたちと双方向的にやりとりができるのがほんとに凄い。ひとつのドラマを外側から見たようでもあり、ひとつの時間を共有したようでもある。こちらの入りやすいある程度の隙があるから、世界観とか設定とか考えずにすんなり入れるよな〜と思いました。物語を見る、読む、とかより、一緒に結末まで辿ってるって印象。
あと感情移入させるのがハチャメチャに上手すぎるし、気づいたら愛着が湧いている。みんな幸せになってくれ。
そしてチームハレルヤよ永遠であれ。

 


8/10 ある冴えない男の人生最悪の選択(再演)/すゞひ企画

ぼ、没入感の鬼!!!!(鬼!!!!)
マジでいきなり名前呼ばれたりするから油断ならねえ。心の準備をさせてくれ。あの2時間ほど、完全にわたしは同級生だった…。
推理イベントだけど、推理や謎解きが死ぬほど苦手なわたしでも楽しみながら推理できた。個人戦だし、報告書提出は後日だし。だから終わった後も没入感が続くのが凄い〜!なんなら2日間ずっと資料と睨めっこしてたわ。推理、やっぱ苦手だけど、こう言う感じのやつならまたやりたい。
キャストさんたちの演技も凄くよかったし、こちらをぐいぐい引っ張り込んでくれるから取り残されることもなくて楽しかったです!またすゞひさんのオンライン公演があればぜひとも参加したい〜!

 


8/15 愚カ者ノ罪過/オバケン

ホラー。紛れもなくホラー。
すげ〜〜〜こわかった…ホラー克服した気になってたけど全然駄目だった…気のせいだった…。薄目で見ててもiPad投げ捨てそうになった。
でも楽しかった!チャットでみんなで協力して考えたり方法を探ったりする一体感…!配信者がまためちゃくちゃ親近感が湧くと言うか、自然っぽいので助けてあげたくなるし、絶対助けたるからな!と言う気持ちになる(尚結果は…)
がっつり大変な謎解きがあったりする訳じゃないけど、ど、どうすれば…?なにをすれば…?と序盤はめちゃくちゃテンパってしまった。でも頑張ったんじゃないかと思う!!
配信って設定だからチャットでのやりとりがリアルで良いし、指示出すだけじゃなく励ましたりできるのもよかった!
いつか咽び家とか行ってみたいってずっと思ってるけど今の状態だと完全に玄関で震えてるだけの人になる。間違いない。

 

 

 

おまけ(読まなくてよい)

自分の傾向と言うか好みについて考えてみる。

・割とストーリー重視。エモければエモいほどよい。ラストでグッと感情が動かされるはなしが好き。軽率に唸る。
・イマーシブはリアルでもオンラインでも登場人物の人生に触れたいので、人物に愛着を抱きたい派。人間らしい人が好き。
・謎解きは苦手。嫌いじゃなくて、苦手。得手不得手と言う意味で。謎解き要素があると役には立たない。物語を追いつつ演技を楽しみたいので、そっちばっかりに比重が置かれてるとウーン…となってしまう。
・ホラーこわい。ビビリ。克服できてなかった。

 

もっと見たいぞイマーシブ。

 

8.14〜16 「今夜はオンライン飲み会デス2」


8.14〜16
オンライン演劇(zoom)


「何かを得るには、何かを捨てなきゃ」…と言うのはわたしが世界で一番好きなとある悪役の台詞なのだけど、まさに人生そのものを表す台詞だなとしみじみ思う。人生とは選択の連続である。選んだもの、選ばなかったもの。拾ったものと捨てたもの。行った道と、行かなかった道。それは何も特別なことばかりではなく、割と簡単に、日常的に、わたしたちは選択を繰り返して生きている。

 

──では、それが他人の人生を左右する選択なら?

 

不穏なオンライン飲み会が帰ってきたぞ〜〜〜!!!!!!(カンカンカン!!!!!)

5月に上演された、「今夜はオンライン飲み会デス」。オンライン演劇版とドラマ版を経て、続編である「今夜はオンライン飲み会デス2」が上演されました。ドラマ版も見たので、続編と聞いたときは「えっここからどうやって…?」と思いはしたものの、あらゆる意味でパワーアップされていた〜〜〜!!!!

 

 

 

 


今回はマルチエンディングだよ!

なんと今回はマルチエンディング。
マルチエンディングとは、すなわち道が複数あると言うこと。選ぶ道が複数ある。ひとつを選べば、ひとつは即座に捨てられる。なにを得てなにを捨てるか?それは他でもないわたしたちの選択に委ねられている。
しかしその委ねられた道は、わたしたちのものではない。

 

マルチエンディングって、難しいな〜といつも思うんですよ。今まで見てきたマルチエンディング作品って、運やその回の参加者全体が抱いた印象に左右されると同時に、キャストさんの人気によって出る結果に偏りがあった印象で(決してそれが良いとか悪いとかではなく)今回もそんな感じになったりしないかな?とか勝手に思ってたんですが、蓋を開けてみたら綺麗にバラけてた!5公演で全部出たのは凄い!
わたしが見たのは3回なので3パターンだけなんですが、全部なるほどな〜!そうきたか〜!ってなる、矛盾を全く感じないエンディングだったので、ほんとに楽しかったです。


この先この人は一体どうなるのか?そして更に生まれる新しい謎。どれを見てもほんとに続きが気になる終わり方でした。すごい。

 

 


何かを選ぶ、と言うこと。

この作品において「お客様は神様ですから」と言う印象的な作中の台詞とは相反して、わたしたちは単なる物語を外から眺める、神の視点を持った部外者ではない──と言うようなことは前回の感想でも書きましたが、相変わらずとことんこちらをあちら側の世界に引き摺り込み、容赦なく役目とそれに伴う責任を与えてきます。

 

その役目とは、何かを選択すると言うこと。
自分が深く考えずに押した選択肢が、自分ではない「誰か」の一瞬先の未来を決める。冒頭でも言いましたが、わたしたちは割と簡単に、日常的に、選択を繰り返しています。けれど、「他の誰かの人生を決める」と言う行為は全く持って非日常。相反するそのふたつが生み出すスリルとハラハラ感!ほんとにクセになるぞ!(なるぞ!)

果たして自分の選択は正しいのか?
これは「当然の選択」なのか?
本当にそれでよかったのか?

自分が選んだ結果から生み出される次の展開を見る度に、そう考えてしまいました。そして、考えれば考えるほどわからなくなる。同時に、あー人間の行動って思いのほか深い意味はなく決定されることが多いんだなあと気付かされました。
面白いな〜!!


本当に、どこまでも「絶対に越えられない壁」を越えてくる作品だな〜と思います。
この作品において、わたしたちはオンライン飲み会を覗き見する「目撃者」であると同時に、彼ら、彼女らの結末を決める「当事者」なのです。
そしてわたしたちが何かを選んだ結果が、マルチエンディング!凄い!繋がってる!(?)
わたしたちが選ばなかった道は、同じ回では見られない。自分が選んだ道の結末を、ちゃんと見届けること。それがわたしたちに与えられた「責任」なんだよな〜とめちゃくちゃ感じました。
すげ〜…没入…(?)

 

 


みんな生きてた!ってはなし

ここからは、出来る限りオブラートに包みつつ登場人物のはなし。

 

まーーーーーー今回はほんとに参加者が揃いも揃ってクズ!クズクズアンドクズ!クズの大渋滞にして大博覧会!クズしかいねえ!最高〜!(いきなり包んでない)

でも何も、最初からそんなクズさを全開にしてくる訳じゃないんですよね。善良そうな、至って普通そうな仮面を被っていて、ある瞬間にその仮面が全部外れて本性が露出する。
わたしはとにかくクズがめっちゃ好き、オタクならクズを演じる推しを一回は見たい、と言ってますけど、なんでかって、とっても人間らしいからです。
タイプの違いはあれど、クズって大体本性が露出している訳で、その瞬間どこまでも人間らしくなる、と思うのです。

──欲、嫉み、或いは愛。
最初は一様に善良そうな(クセは強かったけど)参加者たちの仮面の下から現れた本性の中に見えるのは、至って人間らしい姿でした。でも、それがめちゃくちゃいい。だって人間って、綺麗なだけではいられない訳で。欲も妬みも愛もあって、簡単には片付けられない複雑な感情がある。善か悪かだけじゃ測れない。それが人間って生き物。

今まで大切にしてきた建前を捨てて、隠してきた本音や真実、すべてを晒け出す姿は、どうしようもなく、とてつもなく、「人間」だった。生きてる〜!って思った。画面の向こうで、同じ時間を共有して生きてる人間でしかなかった。だから例えクズであっても、愛着が湧く。それがまためちゃくちゃ精神を揺さぶってきて、決断を悩ませるんだよなあ…。

 

(ちょっと話が逸れるけど、「同じ時間を共有して生きている」と更に強く思わせてくれたのはあるシーンの演出。
リアルタイムなんだけど、気づいた瞬間うわー!ってなってしまったよね。うわー!
あれがあったからこそ、「あっいま生きてるんだ!同じ時間に!」って思えたし、感動できたのです。圧倒的な説得力と没入感。凄いなあ。
と言うかニコルソンズさんが関わるオンライン演劇、見る度に新しい仕掛けが入ってるんですがマジで凄い。どこまでいくんだ…?)

 

演者さんのパワーもほんっっっとにとにかく皆さん凄まじくて、画面越しでも圧倒された。
怒って泣いて叫んで罵って。仮面が外れてなりふり構わなくなった人間が持つ、とんでもない迫力と熱量。イヤフォンして見てたらマジでびっくりしてiPad投げ捨てかけるくらいの鬼気迫る大声とか、綺麗な顔をぐしゃぐしゃにして泣く姿とか。だからこそ、どんな人間であろうと先述の通り愛着が湧くんです。生きてる!って思うから。
最高だった…ありがとうございますでしかない…(ありがとうございます…)

 

そしてそんな中で異彩を放つのが、やっぱり曽根さんな訳ですよ。どこまでも人間臭い登場人物の中で、あの人だけが、一体何が本心で何が偽りなのか、なにを考えてるのか、全くわからない。最大の謎。
曽根さんを演じる西郷さんって、他の作品…例えば某オンラインイマーシブでもこちらをあちら側の世界に引っ張り込む導入役でありストーリーテラーにも似た立ち位置だなあと思うんですが、それでいて絶対に単なる語り手や進行役にならず、印象も薄くならない圧倒的な力があるから凄い。
曽根さんの謎が全て明かされる日は来るんだろうか。わからないことこそ知りたくなるのが人間、そして知りたくなるから続きが気になる。もしそんな日が来るとしたら、それが楽しみで仕方ないなあと思います。…いやでも謎のままにしておきたい気持ちもあるな〜!!!
余談ですがやっぱ西郷さんが操作説明してくれる時の安心感がヤバイ。めちゃくちゃ安心する。

 

 

さて、今回の飲みデス2もドラマ化するらしく!
今回はとにかく参加型であること、リアルタイムであることがより強くなったから、ドラマになったらそれがどう活きてくるのかめちゃくちゃ楽しみ〜!

さて、ドラマ版を見るか見ないか。
それもまた「選択」なんだよなあと思いつつ、とりあえず終わります!